今回は、金属表面のクリーニングや強化、梁接合部の摩擦力発生に広く使われるショット加工(ショットブラスト加工)について解説します。
この加工法は、金属部品のサビ・酸化スケールの除去や、溶接後の仕上げ、強度向上に役立ちます。
弊社では主に塗装前の下地処理や梁接合部とスプライスプレートにショット加工を施し、摩擦力を高める為に錆をわざと発生させる場合に使用しています。
それでは、詳しく見ていきましょう!
1. ショット加工(ショットブラスト加工)とは?
ショットブラスト加工とは、細かい研磨材(ショット)を高速で金属表面に吹きつけ、異物除去や表面改質を行う加工方法です。
研磨材にはスチールグリット・スチールショット・ガラスビーズなどが使われ、用途によって使い分けます。
主な特徴とメリット
・表面の清掃 → 錆・酸化スケール・塗装を効率的に除去
・表面硬化 → 金属表面に圧縮応力を与え、耐久性を向上
・塗装やメッキの前処理 → 塗膜の密着性が向上
・仕上げ作業の効率化 → グラインダーなどの手作業より均一な仕上がり
・梁接合部の錆加工 → 自然発生錆よりも早い錆の発生
2. ショットブラスト加工の基本的な流れ
① ショット材の選定
用途に応じて以下のショット材を選びます。

② ショットブラスト機の設定
機械には大きく「エアブラスト方式」と「タービンブラスト方式」の2種類があります。
• エアブラスト方式(圧縮空気でショットを吹き付け)
・小物部品や精密加工向け
・手動・自動で加工可能
・タービンブラスト方式(遠心力でショットを投射)
・大型ワークや大量生産向け
・均一な仕上がり
③ ショット圧力・時間の調整
・圧力が高すぎると → 表面が荒れすぎる
・圧力が低すぎると → 不十分な処理
目安:0.2~0.6MPa(エアブラスト)
3. 用途別ショットブラストのポイント

4. 安全対策と注意点
ショットブラスト加工は、高速でショットが飛び散るため、安全対策が必須です。
・防護メガネ・フェイスシールド → 飛散するショット材から目を守る
・防塵マスクの着用 → 金属粉塵の吸引を防ぐ
・耐衝撃性のある防護服・手袋 → 直接肌に当たるのを防ぐ
・防音対策 → 大きな騒音が発生するため、耳栓や防音設備の使用
5. 仕上げと後処理
・加工後のブラスト材の除去
→ エアブローや洗浄で残留ショットを取り除く
・酸化防止処理
→ 加工直後は表面が活性化しているため、防錆剤の塗布や塗装を早めに行う
6. まとめ
ショットブラスト加工は、金属表面のクリーニングや強化に欠かせない技術です。
・ショット材の選択と適切な圧力調整
・用途に応じたブラスト方式の選択
・安全対策を徹底すること
これらを押さえれば、より効率的で高品質な仕上がりを実現できます!

